June 13, 2010

教育再生メールニュース 第118号

教育再生メールニュース
【第118号】平成22年6月7日(月)
発行:一般財団法人日本教育再生機構 事務局
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速報:「日本文明における天皇」シンポジウム(その1)
約400名のご参加、誠にありがとうございました!
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6月5日(土)、東京池袋・帝京平成大学冲永記念ホールにて第4回
日本文明論シンポジウム「日本文明における天皇」(主催:教科書改善の会、
共催:一般財団法人日本教育再生機構)が開催され、約400名が参加しました。

基調講演として渡部昇一上智大学名誉教授、パネリストに平川祐弘東京大学名誉教授、

長谷川三千子埼玉大学教授、古田島洋介明星大学教授、八木秀次高崎経済大学教授・
日本教育再生機構理事長が登壇し、神話時代から現代まで続く天皇・皇室の歴史に
ついて、世界的な文明論や文化論的な立場から、あるいは教科書記述や
皇位継承問題の検討などからその特質や性格を明らかにし、
また会場の参加者から質問を受けて全体討論を行うことで議論をさらに深めました。

以下、各登壇者の発言要旨を簡潔にお知らせします。

【基調講演】:「日本文明の核としての天皇」       渡部昇一・上智大学名誉教授

著名な歴史家マコーレーが書いたイギリス議会の歴史の本に、かつて中世では
ヨーロッパ中に議会があったが、17世紀まで議会が残ったのはイギリスだけだったとある。

これは日本の皇室の場合にも当てはまる。古代ゲルマン王家は神話の神々の系図に
つながっていた。そうした国は古代の昔は数多くあったのだが、今は日本だけしかない。

ギリシャ神話で言うなら、アガメムノン王の直系の子孫があたかも現代までずっと
続いているような国、それが日本であり日本の天皇である。
このごろ、天照大御神が女神だから皇位継承は女系でも良いという人がいるが、
神代においても日本は男系継承である。継体天皇は北陸地方にいた民間の方であったが、

武烈天皇の娘と結婚して天皇になった。平安時代、藤原道長は自分の娘を天皇に嫁がせて
孫を三代にわたり天皇にしたが、自分自身は天皇になろうとしなかった。
藤原氏の祖先は天児屋根命であり、天孫降臨に従っているように天皇に仕える
家であった。これほど努力して神話の時代から一貫して男系継承でずっと続いてきたのが日本であり、
続くこと自体が国の体質すなわち国体なのである。
G・K・チェスタトンは、カトリック教会のローマ法王について
「あたかも馬乗りの名人が名馬にまたがり、山あり谷ありのところを疾走しているようなものだ。落ちそうだけれど落ちないで今日まで走り続けている」
というように表現した。
二千年も一貫して続いている団体は世界でカトリック教会と皇室だけしかないだろう。

どうか日本の天皇も「落ちそうで落ちないで、走り続けて」いただきたい。
この地球が終わるまで。

【パネリスト提言 曄А屮ローデルの日本観」       平川祐弘・東京大学名誉教授
天皇は多くの日本人の心にかかる存在である。
「元日や一系の天子不二の山」(内藤鳴雪)。
元日に多くの日本人が初日の出を仰ぎ、神社に初詣し、富士山を美しいと仰ぐ。
新年は万物の蘇りであり、元旦は特別な気分をもたらす。
この新春をことほぐ気持ちと「一系の天子」である天皇が、一つの同心円のなかに収まっていることをこの句は示している。
新幹線の窓から富士山が見えるとみんな見とれる。富士山には外国人にも唯物論者にも反天皇主義の
人であっても訴えてくるものがある。それを単なる美的感興とする向きもあるが、自然が生気を帯び、
富士山のような霊峰が精神性を帯びるという神道的な気分は、日本人以外にも分かち持たれている。
大正時代にフランス駐日大使であったクローデルにとっても、富士山とともに天皇が、末永く日本
が続くことのシンボルであり、日本人の畏敬の念や慎みの象徴であった。
「天皇になにか特別の[国政上の]行為があるように考えるのは不適切であり不敬であろう。……天皇は、
日本では、魂のように現存している。天皇はつねにそこに在り、そして続くものである。

天皇がいかにして始まったのかは誰も正確には知らないが、天皇が終らないだろうことは誰もが知っている」。
わが皇室は続くことに第一義的な意義がある。また国民が皇室に寄せる敬愛は、
祈りの気持ちによって結ばれている。地震の被災者は両陛下のお見舞いに癒されており、

国に殉じた戦没者に対しては陛下が日本国民としての感謝の念を伝えて下さることが有難いのである。
皇室外交も大事だが国民の想いに応えるよう宮中祭祀を末永く続けて頂きたい。
敗戦後の天皇の憲法上の定義は「国民統合の象徴」であるが、歴史上に形づけられた定義は
「民族の永遠の、永続の象徴」である。個人の死を超え、世代を超え、永遠を願う気持ちが、天皇と
国民を結ぶ紐帯であると私は考えている。

※次回は、長谷川三千子氏「古事記の創世神話にみる日本人の時間観」、
古田島洋介氏「『万葉集』冒頭2首にみる天皇の文化的存在」の要旨を簡潔に掲載します。

※シンポジウム「日本文明における天皇」の詳細な内容は後日、雑誌『正論』『Will』に掲載される予定です。
また完全限定版DVDとしても日本教育再生機構から頒布します(頒価予定1枚3000円)。

DVDについては完成次第、みなさまにお知らせします。

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